会計学の面白さを北大で知ってほしい

会計大学院で,財務諸表論Ⅲ,国際財務報告論I,英文会計(財務会計)など財務会計科目を担当している久保淳司教授に話しを伺った。

久保先生について

-経歴を簡単に教えてください。

札幌市生まれ,札幌市内の小中高校を卒業して,北海道大学に入学しました。北大大学院を修了後,そのまま北大の教員になりました。そして,現在に至るです。本当に簡単な経歴です笑

-ずっと北大ですね。

修士課程だけ別の大学なのですが,その2年間を除けば,学部生,大学院生,教員を合わせればおよそ30年間北大で過ごしていることになります。

飽きませんか。

いま改めて30年間も過ごしているのかと驚いたくらいで,全然飽きないですね。日々移ろう美しいキャンパスに出勤して,優秀な学生・大学院生との刺激的な議論,図書館やオンラインジャーナルの貴重な資料の閲覧などしているうちに,30年間はあっと言う間でした。

会計学との出あいについて

-会計学との出あいを教えてください。

一言で言えば縁です。学部2年生で,「一般教養演習」という必修科目を履修しなければならなかったのですが,これはゼミのようなもので,先生ごとに内容が違う科目でした。何を履修しようか迷っていたときに,友人が「面白そうだ」と言って誘ってくれたのが会計学の演習でした。それが恩師,そして財務会計との出あいでした。教科書に書いていることも,先生のおっしゃることも,本当にまったくチンプンカンプンでしたが,不思議なことに会計学の面白さだけはわかりました。

-最初から研究者を目指していたのですか。

いいえ。最初は,会計学を学ぶ学生のご多分にもれず,簿記の検定試験のパズル的な勉強にはまり,その後は税理士になろうと試験勉強をしていましたがいつの間にか?研究者を目指していました。

研究について

-現在の研究内容を教えてください。

大学院生のときから一貫して,会計情報への将来事象の織り込みについて研究しています。まず,1株当り利益の算定における潜在株式の影響をテーマに,そして,当期純利益計算における将来損失の影響をテーマに研究を行い,前者は2007年に『1株当り利益会計基準の研究』(同文舘出版),後者は2020年に『危険とリスクの会計-アメリカ会計基準の設定過程を通じた理論研究-』(中央経済社)の公刊によって一区切りをつけました。現在は,第3の研究をはじめています。

-本会計大学院への進学を考えている方に一言お願いします。

本会計大学院にはさまざまな特色がありますが,なんといっても1学年の定員が20人という国立大学ならではの豊かさと充実した学習環境を強調したいですね。密度の濃い双方向教育が可能といったことはもちろん特長ですが,それ以上に,会計の専門家になるという同じ目的を持った同年代の学生同士が切磋琢磨できることが重要です。私が会計の研究者になったのも縁でしたが,これらからの世の中では人と人との繋がりが最も重要になると思います。在学時はもちろん,修了後も「ライバルであると同時に友人」という一生の仲間を得られるHAccSは,その点,最高の環境だと思います。

久保先生 プロフィール
札幌市出身。博士(経営学)。財務会計論,特にリスクの会計認識が専門。
主著は,『危険とリスクの会計-アメリカ会計基準の設定過程を通じた理論研究-』(中央経済社,2020年)。
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